デザイナーの「引き出し」を増やす。日常のインプット習慣術

「デザインのアイデアが思い浮かばない」と悩むのは、才能がないからではありません。

自分の中に、論理的に整理されたデザインの「引き出し(材料)」が足りないだけです。

プロのデザイナーは、24時間365日、ただ漫然とサイトを眺めているわけではありません。

独自の「分析フィルター」を通して、効率的にインプットを行っています。

今日から始められる、論理的なインプット習慣を身につけましょう。

目次

「見る」ではなく「分解」する

ギャラリーサイト(優れたデザインが集まるサイト)を見る際、一番やってはいけないのが「なんとなく綺麗だな」で終わらせることです。

  • 悪い習慣: 表面的な色や雰囲気だけをぼんやり眺める。
  • 良い習慣: デザインを「要素」に分解して観察する。
    • なぜ、この余白はこれほど広いのか?
    • なぜ、この文字はこの色なのか?
    • なぜ、この写真がここにあるのか?

常に「なぜ(WHY)」を自分に問いかけ、そのデザインが成立している「論理」を推測する癖をつけます。

ギャラリーサイトの「正しい」歩き方

世の中には優れたデザインをまとめた「ギャラリーサイト」が多数あります。

これらをインプットの道具として最大活用しましょう。

目的別インプット: 「今日はボタンのバリエーションだけを見る」「今日はフッターのデザインだけを10個探す」というように、特定のパーツに絞ってインプットすると、論理的な構造がより明確に見えてきます。

言語化のトレーニング: 気に入ったサイトを見つけたら、その良さを「形容詞」ではなく「数値や法則」でメモします。

  • ×:おしゃれなサイト
  • ◯:フォントサイズ12pxの小さな文字と、画面の20%を占める大きな余白によって「高級感」を演出しているサイト

日常すべてを「デザインの教科書」に変える

Webサイトに限らず、日常のあらゆるところに論理は転がっています。

  • 電車の広告: 「一番伝えたいメッセージ(優先順位)をどうやって目立たせているか?」を分析する。
  • カフェのメニュー: 「読み手の視線がどう動く(視線誘導)ように配置されているか?」を確認する。
  • スマホアプリ: 「押し間違いを防ぐために、ボタン同士はどれくらい離れているか?」を測る。

インプットとは「自分専用の辞書」作り

インプットの本質は、表面的な形をコピーすることではなく、「この課題には、この論理が有効だ」という解決策のパターンを増やすことです。

  1. 分解: 構成要素をバラバラにする。
  2. 推測: その配置になった理由(論理)を考える。
  3. ストック: 言語化して、自分の中に保存する。

この習慣が身につけば、いざ制作を始める際、真っ白な画面を前に悩むことはなくなります。

あなたの引き出しから、最適な「論理」を取り出すだけになりますから。

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