デザインを見て「なんとなく良い」「なんだかダサい」と感じる時、そこには必ず言語化できる理由があります。
プロのデザイナーは、自分の感覚ではなく「評価基準(チェックリスト)」に照らし合わせて、デザインの良し悪しを客観的に判断しています。
今回は、初心者でも今日から使える、良いデザインと悪いデザインを分ける「3つの論理的な境界線」を解説します。
1. 「整列」の境界線:見えない線が通っているか
悪いデザインの典型は、要素がバラバラに配置されていることです。
- ・悪いデザイン(NG)
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ロゴ、文章、ボタンの端が数ピクセルずつズレている。「なんとなく中央」に置いている。
- ・良いデザイン(GOOD)
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すべての要素が、共通の「軸(グリッド)」に吸着している。
- ・言語化の基準
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「すべての要素の端(または中心)に、1本の直線を引けるか?」 この線が1本でも通らない要素があれば、それは論理的に「悪いデザイン」と判定されます。
2. 「優先順位」の境界線:0.5秒で視線が導かれるか
悪いデザインは、すべての情報が同じ強さで主張しており、どこを見ればいいか迷わせます。
- ・悪いデザイン(NG)
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タイトル、本文、バナーが似たような大きさ・色で配置されている。
- ・良いデザイン(GOOD)
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「一番に見てほしいもの」が真っ先に目に飛び込み、次に「読むべきもの」へと視線がスムーズに流れる。
- ・言語化の基準
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「最も重要な要素と、その次の要素に1.5倍以上のコントラスト(サイズ差や色の明度差)があるか?」 この数値的な差がないデザインは、ユーザーを迷わせる「不親切な設計」です。
3. 「一貫性」の境界線:同じ役割に同じルールがあるか
デザインがバラバラに見える原因は、ルールの欠如です。
- ・悪いデザイン(NG)
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ある場所では角丸のボタン、別の場所では直角のボタンを使っている。見出しのフォントがページごとに違う。
- ・良いデザイン(GOOD)
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「ボタンは角丸5px、色は青」といったルールが、サイト全体で徹底されている。
- ・言語化の基準
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「同じ機能を持つ要素に、例外なく同じスタイル(色・形・余白)が適用されているか?」 例外(ノイズ)が多ければ多いほど、ユーザーの認知負荷は上がり、信頼感のない「悪いデザイン」になります。
評価は「主観」ではなく「照合」
「このデザイン、どう思う?」と聞かれた時に、「私は好きです」と答えるのは素人です。
プロは意識する・しないにかかわらず、評価基準に照らし合わせて、回答します。
もし自分の手が止まったり、出来上がったものに違和感を感じたりしたら、この3つの基準でチェックしてみてください。
- 見えない線は通っているか?
- 1.5倍の差はあるか?
- ルールは守られているか?
この境界線を意識するだけで、あなたのデザインから「迷い」と「ダサさ」は消えていきます。
